不良校サバイバル~イケメンたちとtrouble days~
総也が認めてくれたことが嬉しくなってつい、自分の頬が緩めていると…。
「俺は反対ですね」
「えっ」
総也とは対称的にあたしの提案を反対した稟。
「ど、どうして?」
「ただでさえ行事や生徒の収拾で忙しい毎日なのに、そんなものにまで時間を割いてられるわけないでしょ。一体1日に何通の意見書を見なくちゃいけないと思ってるの」
時間、かぁ…。
確かに、学校関連の仕事や任務を全部校正会が引き受けてる分、意見箱にまで費やす余裕はないのかもしれない。
「まぁ、稟の言っていることにも一理あるな」
それを聞いていたオミ先輩が頷く。
オミ先輩も反対派、かぁ……。
そう思って肩を落としかけた、直後。
「だけど、やってみる価値はあるんじゃないかな」
「えっ」
「確かに俺たちは今まで、他の生徒たちの気持ちや声には完全に目を向けていなかった。いつも俺たち本位で学校を動かしてきたところはある。そのシステムに不満を抱えている生徒は多かれ少なかれ存在するだろう」
オミ先輩はあたしに笑いかけて「そういう面では、水瀬さんの案はとても素晴らしいものだと思うよ」優しく言ってくれた。