不良校サバイバル~イケメンたちとtrouble days~
「あれ。何であんたがここに…」
そこに露骨に嫌そうな顔をして現れたのは稟だった。
どうして稟がここにいるのか逆に聞きたいくらいだ。
「思ってること顔に出てるから」
「え…」
稟はあたしの腫れぼったくなった顔を見ても特に反応を示さなかった。
「そもそも俺がここの鍵開けたのわかってるの、あんた」
「え。そ、そうなの…?」
「梶先輩に屋上を自由に出入りできるよう合鍵貰ってる」
えぇぇ…。ず、ズルい。
こんなに気持ちがいい場所をたった1人で独占できるなんて。
お昼寝に最適なんだろうなぁ…。
「あんたと違って昼寝に使ったりはしないから。俺の読書の場所、あんたの仕事場になっちゃったから」
「あ…」
そ、そっか。稟の読書場所って図書室だったもんね…。
あたしが奪っちゃったんだ。