不良校サバイバル~イケメンたちとtrouble days~
総也と2人並ぶと、これはもう……。
キャァアアァアアア!!
ある種の悲鳴がおきる。
「あぁ、そっか」
「「ん?」」
あたしが呟くと、総也と光は2人揃って反応を示した。
「過去に光が嫌がらせされて、今はもうめっきりなくなったっていうのは、光が男だっていうのを他の生徒が皆知ってるからって理由だったんだ」
「まぁ、入学式しか男の恰好はしてねぇから、1年の頃同じクラスだった奴らとその他に遊んでた奴らぐらいしか知ってる奴はいないはずなんだけどさ。最初、女子の間で俺のことが噂になってたらしくて、結局はいつの間にか大体の生徒にバレてたっていうか」
そうか。光が他の女の子に比べて飛びぬけて背が高いのも本当は男の子だったからで…。
きもだめしのペア申込みで女の子の希望が多かったのも、光が純粋に女の子から異性としてモテるから、だったのか…。
光に彼氏ができないのも、ビーチバレーで光が総也と組めなかったのも…。
そう考えると色々なところに合点がいく。
「ってことは、ビーチバレーの時に梶先輩のクラスの試合の見やすい場所をギャルの人たちに譲ってもらった時も……」
「あー、まぁね。ちょっと男口調で耳元でな…」
「さ、最低……」
光はいつもとはちょっと違う、小悪魔みたいな笑みを浮かべる。
その姿が少しだけかっこよく見えるのは、今の光が男の子であることをあたしが受け入れたからなのかな。