不良校サバイバル~イケメンたちとtrouble days~




「ってことで、面倒臭いことになる前に俺は着替えてくるから♪」


「え!?」




キーンコーンカーンコーン




丁度朝礼が始まるチャイムが鳴った時、光は女子の制服を詰めた袋を持ってまた教室から出て行った。


あんな袋、持ってきてたっけ…?




「着替えてくるって…」


「結局、女装に戻るってわけかよ」



総也が「急いで学校来た意味ねぇじゃん」呟きながら、席へ戻る。



ごもっともだ。



「まぁ、紗雪があいつのこと認めてくれたのは俺も嬉しいけど」


「認めたっていうか…。別にあたしがどうこう言える立場でもないし…」



総也は姿のない光の1番前の机を見つめて言う。




「それでもさ。紗雪は男が嫌いなんだろ?今まで女だと思って接してきた奴が突然男だって言われたら、そりゃ誰でも混乱するじゃん。男嫌いな紗雪は尚更さ」


「うん…」


「光、昨日もずっと気にしててさ。珍しく男口調で電話とかしてきて、俺焦ったんだぜ」



そうだったんだ…。


あたし、光にかなり気を遣わせてしまったみたい。



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