不良校サバイバル~イケメンたちとtrouble days~
ボフッと、ふかふかのソファに勢いよく腰掛ける光。
グッと下唇を噛んで、不満の色を浮かべた顔をしてる。
「光…」
気になってついその名前を呼んでみるけど、聞こえていないのか光は微動だにしなかった。
「紗雪」
「?」
そんな光を隣から眺めていると、低い1本の声であたしの名前が呼ばれた。
梶先輩が1人掛け用の大きなソファから立ち上がり、財布とケータイを手にする。
「ちょっと付き合え」
「え?あ、はい…」
先輩はオミ先輩に一言告げた後、あたしを待たずに校正会室を出ていく。
「あ、待ってくださいっ」
「水瀬さん。車に気を付けてね」
「はい」
オミ先輩に手をふられて、会釈した後あたしも梶先輩の跡を追った。