不良校サバイバル~イケメンたちとtrouble days~




その先の交差点に差し掛かった所で、1台の黒い高級車がとめられていることに気が付いた。


その車の前には、タキシード姿のサングラスをかけた男性がこっちを見据えて何かを待っているように立っている。




「棗様。お待ちしておりました」


「ああ」



その男性はあたしの隣を歩く梶先輩を見つけると、すぐさまここまで駆け寄ってきて、そう声をかける。



その様子からすると、先輩の知り合いのようだけど…。




「紗雪をあれに」


「承知しました」



えぇ…!?


なんて考えているうちに、梶先輩はそこにとまっている車を指差して男性に指示する。




「ただし、紗雪には触るな」


「はは」



い、いまいち意味が…!?


あたしは梶先輩と男性を見比べながら顔をしかめる。



あたしが車の後部座席へ乗り込むと、その隣に梶先輩が座った。



< 253 / 302 >

この作品をシェア

pagetop