不良校サバイバル~イケメンたちとtrouble days~



総也の部屋は、意外と綺麗に片付いていて、全体的に黒で統一されたとてもシックなデザインだった。




「へぇー。思ったより汚くない」


「どういう意味だよ…?」




あたしを部屋に案内するや、ベッドの下のお菓子ボックスからポテトチップスを取り出してテーブルに広げる総也。


ミニ冷蔵庫にはきっちり缶ジュースが冷やされている。




「何でもある部屋だね」


「まぁな。わざわざ1階まで物とり行くのだりぃし。あ、適当に座って」




そう言われましても…。



男の子の部屋なんて初めて入ったから、こういう時どこに身を置くべきなのかわからない。




と、とりあえずベッドに…。


そう思い、あたしがぎこちなくふかふかのベッドの上に座ると、それを見た総也がにやにやと明らかに怪しい笑みを浮かべる。




「な、何…?」


「ベッドの上に座るなんて、さゆちゃん、大胆~」


「なっ…!?」




べ、別にそんなつもりでここに座ったんじゃ…!


慌てて立ち上がろうとすると、「冗談だって!動く必要ねぇよ」あたしのあからさまな反応に満足したのか、総也は楽しそうに笑ってそう言った。



何だかからかわれたようで、かなり不服。



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