不良校サバイバル~イケメンたちとtrouble days~



奴は何も答えない。


そのかわりに、俺らを交互に見比べる。




「似ていないな」



そして最初に発した言葉がそれだった。




「は?なんだよ」


総也は目を細めて睨むように奴を見る。




「双子じゃないのか」


「な、何でわかった?俺ら似てないのに」


「………」



最初から不思議な人だった。


不思議というか、謎…?



だけど俺は今でもあなたのことを心から尊敬しています。




梶、棗……。


実際にその名前を知ることができたのは、それから2年が経った、律名の入学式でのことだった。




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