不良校サバイバル~イケメンたちとtrouble days~
あたしはむやみやたらに接近してくる霧生兄をどうにかかわしつつ、光に視線を戻した。
「もぉー!暇さえあれば紗雪にちょっかい出さないで!変態!」
「あぁ?男が可愛い女の子に興味持って何が悪ぃんだよ!言ってみろ、この野郎」
「光は野郎じゃないもん!」
あーあーあー…。
新たに諍いの勃発しかねない2人を渋い顔で眺めていると、
「2人ともすぐにケンカしない」
そう言って間に入ってくれた人がいた。
それこそ、律明きってのジェントルマンこと、保高先輩だ。
「オミぃ…。オミはどっちの味方なのぉ~?」
「俺に決まってんだろが。アホか」
「あんたみたいな変態の味方するわけないじゃん!オミは生まれて此の方、ずぅーっと光の味方だもんっ♪」
これじゃぁ、手のかかる弟と妹に引っ張りだこのお兄様状態だなぁ…。
あたしは苦笑いを浮かべる保高先輩を少しだけ哀れに思った。