不良校サバイバル~イケメンたちとtrouble days~
「2人とも。眠ってる生徒もいるんだから、ちょっとは空気読みなさい」
「オミぃ!だって総也がぁ」
「俺は何もしてない!悪いのは光で…」
そこでお決まりとでもいうように仲裁に入るのはオミ先輩で。
こうして見ると、本物のお兄ちゃんにしか見えない。
1個しか年の差ないのに、この違いは何だろう…。
「ほんと、子ども。ちょっとは2人とも落ち着いたら?」
そこで珍しく入ってきたのが、向かいのシートで読書中だった霧生弟。
長いから今では勝手に“稟”と呼ばせてもらってるけど、喋ることが少ないから実際に呼んだことはそんなにない。
「なっ…!稟!てめーが言うな!」
「そうだしぃ!稟だって子どもじゃん!」
「ソウと光よりは大人だと思うけど」
あくまで視線は本の中に。
全力で反抗してくる2人を相手に、表情ひとつ変えずに返り討ちにする寡黙な彼。
そんな稟の態度に歯を食いしばってるのは光も総也も同じだ。