不良校サバイバル~イケメンたちとtrouble days~
「んぁ…?…!か、梶…」
普段、この人から話しかけられることなんて滅多にないようで、ボスに声をかけられたその金髪男は、ギョッとして身を引いた。
ボスは大切な睡眠時間を削られてとてもご機嫌麗しくないらしい。
いつも人前では校正会にいるときと違って、優しい会長様、って感じらしいけど…。
今はそういうわけにもいかないみたいだ。
「か、梶せんぱ…」
「悪いけど、離れてくれる?この子、男嫌いだから」
それでもかなり抑えてくれているようだ。
顔は引きつってるけど、一応、怒ってる様子は隠してる。
あんまり関わってないから実際、あたしのことなんてよく思ってないのかと思ってたけど…。
ちゃんと契約した“男から守る”という条件は守ってくれてるみたい。
金髪男は「わ、悪かった」そう一言呟いて、逃げるように姿を消した。