不良校サバイバル~イケメンたちとtrouble days~
「オミ!いいとこどりすんなっ」
「え?」
それを偶然見ていた総也が突然立ち上がり、胸に抱えていた大量のお菓子をあたしに持ってこようとした。
「い、いいい、いらない!」
「お菓子好きでしょ、紗雪ちゃん!」
「そ、そんなに食べられない」
「え~」
一歩近付かれるたびに、一歩退く。
その間、ぽろぽろと総也の腕から落ちるお菓子を上手く稟がキャッチして、あたしの代わりにそれをもぐもぐと食べていた。
「おい稟!てめーにはやってねぇ!」
「だって落ちてくるから」
「そもそもお前食いすぎなんだよ!どんだけ甘党だっつの!」
そう怒鳴られて、稟は新たにキャッチしたお菓子を総也に奪われた。
無表情の彼が、ムッとして兄を睨む。