心のビトレイアー
連れて行かれたのは、ビルの非常階段。

「こんな風に会うなんて思ってなかった。」

「アタシも…」

少しの沈黙の後に、貴方が言う。

アタシは、あの頃ずっと貴方が好きだった。
貴方も、アタシの事を好きって人づてに聞いたけど本当かどうかわからなくて…

確かめる勇気もないまま
すれ違っていた。

「俺…」

真っ直ぐ見られて、身動きが出来ない。


ずっと、鳴り続けてる鼓動を邪魔する様に

彼氏からの着信音。
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