キミの隣にいたい。
先輩が、“私”のことをみてくれてるのが嬉しかった。
私は、優希菜じゃない。
優衣菜だ。
優希菜の記憶に振りまわされたくない。
私は、先輩のことが…
好きなんだ。
その気持ちに気付くと、
空から声がした。
『…優衣菜、キミはもう大丈夫だ。自分の気持ちに気づけた。もう、優希菜じゃない』
この声は、妖精のおじさん…?
『気づいてるかな?さっきまで、キミは優希菜だった。だけど、優衣菜に変われたんだ』
何、言ってるの?
『さっきまで、先輩に敬語だったろ?今では、どうかな?優衣菜に変わったから先輩、後輩の仲じゃない。タメで話している自分がいるぞ』
…え?
あ…。
確かに。
『その気持ち、大切にしなさい。わしは、これからもずっとお前を見守っているぞ』
…ありがとう。
ありがとう。おじさん。
私、頑張るよ。