私の太陽はキミ

陽翔の家族


陽翔と一緒に住むようになって一ヶ月が経過した。


私はいつも通り学校から陽翔の家に帰った。




「ただいま~」


シーン…。



あ、そっか…



陽翔、仕事だもんね。



あれ…?でも陽翔って何の仕事してるんだろ?



……。



そういえば、私…


陽翔のこと、何も知らない…。




血液型は?



身長は?



足のサイズは?



好きな食べ物は?



嫌いな食べ物は?



……


ホントに…何も知らないんだ。



こんなので…ホントに陽翔のこと…



好きなのかな…?



もし、誰かに「陽翔のどこが好きなの?」と


聞かれたら……


私…陽翔の好きな所なんて……


言えるのだろうか……。



ううん…言えない…。



私は陽翔の何を好きなの?



私は……陽翔に抱きしめられた時、


目が合った時、微笑んでくれた時、


「大丈夫?」って心配してくれる時、


そういう時にドキドキした。



今までは…何をされてもドキドキなんか


したことなかった。


だから、私はこれが恋だと思ってた。


本当にそうなのかな……?



ダメだ…。


私、「好き」という意味が


全然理解できないでいたんだ。






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