私の太陽はキミ
陽翔はお母さんと一緒に暮らしてたけど、
ある日からお母さんは帰ってこなくなったらしい。
そして、帰って来たかと思えばお金を机の上にほり投げて、
「あんたなんか生まなきゃよかった。金の無駄」
そう言われた。
たまに学校から帰ってくると男物の靴があったらしい。
それは…お母さんが付き合っていた彼氏だったという。
陽翔のお母さんはすぐに男を変えて、金を巻き上げて次の男…、
そういうのをずっと繰り返した。
陽翔にはバイトを行かせて、給料はすべてホストに使うんだって…。
そして、目が合ったら必ず「あんたなんか生まなきゃよかった」と
言われる。
そんな生活にいい加減我慢の限界だった陽翔は、お母さんには何も言わず
家を出た。
陽翔がいなくなってお母さんのお金がなくなったら
お母さんは「お金入れといて」と
メールをする。
「帰ってきて」のメールではなく。
「陽翔…っ」
「なんで、空が泣いてんの?泣くなよぉ、そらぁ…」
私が大粒の涙を流すから陽翔は困って甘声になって
私の涙を陽翔の手で拭き取る。
「陽翔…っ…なんで早く言ってくれなかったの…っ?」
「だって空、泣くじゃん…まぁ話したら思った通り泣いたけどな」
そう言ってハハハと笑う陽翔。
口は笑ってるけど悲しい目になってるよ。
そんなに無理して笑わなくていいんだって…。
誰にも相談できないのなら…
私に相談してよ…。
お願いだから一人で抱え込まないで…。
陽翔…。