【続】意地悪なご主人様
・・・

すべての書類が出来上がるまで、

皆は巧の言いつけを守ってくれて、

誰から守ればいいのか

わからないにもかかわらず、

いつも目を光らせてくれた。

・・・

そのおかげで、

義嗣は、私に指一本、

触れる事すらできなくなった。

・・・

書類作成最終日。

・・・

「東条部長、どうですか?」

・・・

一同が見守る中、

義嗣はすべてに目を通していった。

・・・

見終わった義嗣は、

書類を置き、みんなの顔を一通り見渡すと、

ニッコリ微笑んだ。

「みんなよく頑張った。

完璧だと思うよ。これで、

海外企画部には、勝てると思う。

まぁ、それを決めるのは上の人間だけどな?」


・・・

義嗣の言葉に、

皆は歓声を上げた。
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