翔子の恋



正直、部屋に入った時から違和感があった。


何かが違うって…
女の第六感が私に訴えてた、私は耳を塞いでお兄ちゃんに抱かれたけど

やっぱりそこでも違和感を感じた。



キスの仕方が触れ方が私の中への入り方が以前と違う。

違うの……


泣きたくなった、そして思った

『あぁ、もう少し早ければ…』

遅かった。
お兄ちゃんにはもう、誰かが居た。



「……なんで泣いてるの?」

私の上で額に汗を浮かばせたお兄ちゃんは不安そうに私を見ていた、


「……幸せなの…」


お兄ちゃんはホッとしたように笑って、俺もだよ。って言ってくれた。


嘘つき

私も、お兄ちゃんも…


< 15 / 18 >

この作品をシェア

pagetop