お嬢様の執事

「なになに~?【Cherry tree】?」

美紀が紙を覗きこむ。
「桜の木…なんなんだろうねこれ…執事の暗号かしら」
『そんなのわかんないわよ。そういう美紀はなんて書いてたのよ。』
「私?はいコレ。」

美紀があたしに見せてきた紙には
【坂町 徹】

『…思いきり本名で書いてるじゃないの。』
「そうねぇ…楓はCherry treeだっけ?(笑)」
『わ、笑うな//』

なんなの?私の執事は厨二病なの!?
もしかしてヲタクだったりして…

『そんなの…最悪すぎる…』

私はがくっと肩を落とす。

「まぁまぁ、実物に見ないうちにそんなに気ぃ落とさない」

美紀はあたしの背中を叩く。

「いい人かも知れないじゃない。だからまだ希望はあるんだから。ね?」
『そうだと…いいんだけど…』

一体あたし元にくる執事は…どんな人なのーっ!!


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