赤ずきんと双子のおおかみ
少女は、青年をにらみつけると叫んだ。

「こっ子供扱いするな!!お前だっておおかみだろっ?!」

可愛らしい外見からは想像がつかない剣幕だった。

青年は、驚いて瞳を大きく見開いた。

でもすぐに、穏やかな表情に戻って言った。

「失礼しました。子供ではなくて、素敵なレディでしたね。」

少女はかあっと頬を赤らめた。

「気安くレディなんて呼ぶな!!」

「またまた失礼しました。でも、あなたのような女性が、どうしてこんな時間にこんな所で何をしているのですか?」

少女は、強い眼差しでおおかみを見つめて言った。

「お願いだ!!あたしを食べてくれ!!」
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