赤ずきんと双子のおおかみ
「おかえりぃ」

元気な声がして、ドアが開いて、少年が顔を出した。
顔は幼く、10歳ぐらいにみえる。

肌が白い青年とは対象的で、肌の色は浅黒く、大きな目をしている。

頭には、黒い髪の上に、青年と同じ、茶色くて尖った耳がのぞいている。

きょとんとした顔をして、少女を見つめる。



「あれ?兄ちゃん、この人はだれ??」

「人間が住んでいる村の近くの草むらで拾ってきた。」

「人を猫みたいに言うなっ!!」

少女の剣幕に、少年は驚いて目をぱちくりとさせた。

「まあ、この寒い中、草むらの中にいたのです。温かいココアでも飲ませてあげてください」

青年は、少女に微笑みかけた。

「心配しなくて大丈夫です。どうぞ入ってください。」

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