助けて
日曜日だし、お昼頃だから梨華ちゃん居るよね。




聞いて欲しい。




リビングで、ママと疾風は、仲良く食事をしてるよね。


ボストンバックに服等を詰め込みながら、手で涙を拭いたが溢れんばかりの涙は、止まらない。



左肩にボストンバックをかけて、近くにあったダッフルコートをボストンバックに被せた。




右手でドアのノブを右に回して、階段から歩いた時に振動が起こらないか気にしながら、ゆっくり降りた。

リビングを通らないで忍び足で、夜逃げをするように


玄関に向かった。



ママと疾風の笑い声が響き早紀の心を嘲笑うように。



気付く様子もないし、今、逃げないと捕まったら恐怖が待ち受けてる。


そう感じながら、




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