ぽるかLIVING
その日から、寄り添って温め合う兄弟もなく

置かれたままの箱の中で眠った。

寒くて震えることすらできなくなった。


泣くこともできなかった。

お腹もすいたな。

ひどく眠かった。

....

ふいっと軽くなった。


「おまえちびだなあ。」


にぃ~

その人の手のひらの暖かさで泣くこともできた。


「俺んとこ来るか?

 ちょうど言い、使い魔を探してたところだ。

 どうする?」


私のオデコをちょんとつつく。


「行く」

アレ?

私ってば、人の言葉喋らなかった?


「なんで?」


その人は

ふふっと笑うと。


「魔術だよ?

 おまえがのぞめば人の姿にもしてやるぞ?」




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