恋愛コンプレックス
こうやってしてると
嫌なことも全部忘れて────。
「梨乃。」
「梨乃ちゃん」
「「最近元気ないよね?」」
二人の声がぴったりハモった。
なんかデジャヴ。
「あ、そう・・・?」
態度に出てたのか・・・?
元気ないって・・・
そんなつもりはなかったんだが・・・。
「な、なんかあった・・・?」
心配そうに私の顔をのぞきこむ華恋。
「うちらをいつでも頼りなさい!」
どんどんと自分の胸を自信満々に叩く雫。
いつのまにか私には
いい友達が
できたんだな────。