恋愛コンプレックス
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天瀬は、何を考えている。
こんな女は初めてだ。
『好きなんだからしょうがないでしょ!』
あれだけひどいことをしたのに
まだ好き・・・?
頭おかしいんじゃないか?
早くこいつと離れたい。
「もう、終わった。」
俺がそう言うと
「あぁ。そうか。私はあと少しだから、先帰っててくれ。」
そうして俺が帰ろうとすると
「長谷川!」
と呼び止められた。
俺が振り向くと
「次は長谷川が私を好きになる番だからなっ!」
と、天瀬は無邪気に笑った。
「───っ!」
俺は無言で資料室を出た。
───やめろ。
そんな顔するな。
これ以上
俺の心の中に入ってくるな───・・・。