恋愛コンプレックス
「───の。な────の」
誰かに頬を叩かれている。
少し目を開くが
まぶたが重くて閉じてしま────
「梨乃起きろ――――!!!!」
パチッ
さっきまで重かったまぶたが急に軽くなる。
「もう七時だよ!」
雫が興奮ぎみに話している。
「・・・で?」
「・・・で?じゃ、なーい!
今日は九時から海だよ!!!」
あ、そうか。
「ごめんごめん。忘れてた。
はやく準備しないとな。」
「そうだ!!!梨乃の水着は~これだ!!!」
そうして私の目の前に差し出された水着。
「・・・うわ」