恋愛コンプレックス


「はい席つけー」


担任が聞きなれた口調で言う。



ここで華恋とは別れることになる。


「じゃあね」と声をかけてそれぞれ自分の席に着く。





席に着くと、後ろからひっそりとした声が聞こえてきた。


「・・・ねぇ、あの子誰?」


雫だ。


「・・・さぁ。」


転校生・・・?




「じゃあ白羽、挨拶してくれ。」



「はい。」



そしてその女の子が一歩前に出る。




「白羽 美麗(しろばね みれい)です

よろしくね」



白羽さんはニコッと笑った。



白羽・・・白い羽・・・



なんかまじで天使みたい・・・。



「白羽の席はあそこだから」


「はーい」



担任に指示された席へと白羽さんは歩いていく。




「・・・たっくん?」



長谷川の席の横で止まり、少し見つめ合っている。




・・・は?




"たっくん"・・・?




確かに長谷川のしたの名前は"拓那"だけど・・・。







「・・・美麗?か?」



「うんっ。そうだよっ!!!」




白羽さんは満面の笑みを見せて












長谷川に












抱きついた。









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