恋愛コンプレックス


テメェが言ったんだろうが!


し・ろ・ば・ね・が・よ!




「私の出番はなさそうだしな。」


「なにそれ~嫌味?」




それはこっちのセリフだぁぁぁ!




な~にが白い羽だ!



な~にが天使だ!





こいつは女のなかの女だな!


もちろん悪い意味で!



長谷川はこういうタイプが好みなのか!?


手がかかる的な?



「じゃあ今日はもう天瀬さん帰りなよ~

私もたっくんと二人きりの方がいいし~」


甘ったるい声でそう言う。



・・・呆れた。




「じゃあ帰るよ」


教科書とノートをカバンにしまう。




「じゃあね~」




なんかこの笑顔ムカつくぞ。





私は早歩きで教室を出ようとした。



すると




「天瀬!また明日」




ドキン





白羽の前だから優しいのかはわからないけど



でもすごく。



嬉しかった。





「・・・また明日」

私はうつむいていたし

そんな言葉しか返せなかったけど


きっと今の私の顔は


今日で一番の笑顔だったと思う。











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