恋愛コンプレックス
でも理由はそれだけじゃない。
町田のこともあるのだ。
隠している訳じゃないけれど、なぜか言いづらい。
「体調が、悪くなって。」
少し言葉につまってしまった。
おかしいと思われてないならいいのだが。
「俺に嘘、つくんだな」
さっきよりもまた低い声が聞こえて、長谷川を見ると、おもいっきり私を睨んでいた。
「はせ・・・がわ?」
「お前、
最低だな。」
この静かな裏庭で
そんな声が響いた。