恋愛コンプレックス
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南くん・・・!
『行ってきな。先生にはうまくごまかしておくから!』
こんなときまで人の心配をする梨乃ちゃんはすごいと思う。
梨乃ちゃんみたいにはなれないけど、私にもきっと出来ることはあるよね・・・?
少なくとも、ずっと大切に想ってきた人の傍にはいたい。
「南くん・・・どこ・・・?」
息切れしながら探すこと30分くらいたっただろうか。
彼の姿は一向に見当たらない。
「はぁ、はぁ・・・」
久しぶりに、走ったな。
たしか南くんは中学でサッカーをやっていたっけ。
足が速いためか、私が廊下にでたときにはいなかった。
傍にもいなれないなんて・・・
もう授業は始まっているし。
教室に戻ったのかな・・・。