恋愛コンプレックス


「あいつは俺のこと、親友なんて思ってないのかもな」



ははっ、と、南くんは笑った。




「無理して・・・笑わないで?」





「私は、中学の頃から二人をみてたもん。南くんと話してるときの長谷川くん、いつもと全然雰囲気が違うんだよ?
だから、大丈夫だよ、ね?」





そうだよ。親友ってきっと思ってくれてるよ。





「ー・・・そうかな」




南くんのこんなに困った声、聞いたことない・・・。




「うん・・・。」


それしか言えない私は、バカだ。



好きっていいながら、なにもできないなんて。





私は・・・弱い。





「ごめんね・・・」





不意に出た言葉。







< 312 / 374 >

この作品をシェア

pagetop