恋愛コンプレックス
「どこに」
声も冷たい。
思わず胸が苦しくなって拳を握りしめた。
「フランスに、留学・・・」
「行くよ」
まぁ、当たり前か・・・。
「なんで?」
「え?」
長谷川の言葉に思わず顔をあげた。
「俺がフランスに行こうと、お前には関係のないことだろ」
ぎゅっ
胸が、苦しい。
「わ、私はまだ長谷川のことっ・・・」ガチャ
いきなり玄関のドアが開いた。
そこにいたのは
「し、白羽・・・?」