私と後輩くん。
一章 生意気な後輩くん
fast 新入部員
「遅くなりましたっ」
保健室から旧体まで全力疾走。スタートダッシュはよかったものの、その後は後輩くんにひっぱられながら走ったからか息が乱れてた。
「おっせー。・・・・・・まぁ、一人捕まえてきたみたいだし、許してやるか」
早く来いよ、と偉そうな口調の三上くん。三上くんとはクラスは違うものの、部活や選択した理系の授業では隣の席という偶然から仲良くなった。
「おかえり、ゆずは」
「た、ただいま・・・・・・」
嫌な目で見られるかもしれない、なんて少しでも考えた私がバカだった。
先輩も友達も、新しく入部してくれる後輩たちも、みんな待っててくれた。