あたしだけの温もり
「何か皆さん、騒いでますね。何かあったのでしょうか・・・?」

「さぁ、あたしは知らない。騒ぐ時間があるなら課題やんないと」

 あたしには課題という敵が・・・!

「侑珠希、まだ課題終わってないのですか?」

「昨日は知らない間に寝落ちしちゃって・・・」

「全くもう!今度からしっかりやるんですよ?」

 てことは・・・っ!

「私も手伝ってあげます!」

 ですよねー・・・。

「もういい、課題やんない」

「え、何故ですか?一緒にやりましょうよぉ!」

 ___ガラッ

 一瞬教室内が静まり返る。

「皆席に付け、今日は鐘がならなくてな」

 茶色の髪を黒ゴムで束ねたポニーテールヘアに、上下紺色のジャージ姿で教室に現れた先生は、あたしたちの担任、結城 律子(ユウキ リツコ)だった。
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