アウトサイダー

ふたりで再び車に乗り込んで、家の前に到着した時、彼は優しい顔で口を開いた。


「紗知ちゃん、さっきはごめん。
もう、君を困らせるようなことは言わないから、また遊びに来てもいいかな?」


もう、限界かもしれない。
こんなにいい人を巻き込んで。

それに、私もいい加減気持ちに区切りをつけないといけないのかもしれない。



「千島さん……」

「ん?」

「私……ずっと好きな人がいたんです。
でも、もう彼とは会うこともありません。
だけど、心のどこかで引っかかってました。
まだ、彼の事を忘れていなかった」


太陽の笑顔を思い浮かべながら、そう口にする。


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