アウトサイダー
交際を始めた私たちを、コウさんも母も喜んだ。
勉強ばかりして男っ気のなかった私の事を心配していたのだと、初めて知った。
だけど、インテリアコーディネーターへの道は、諦めた訳ではない。
むしろその気持ちは、強くなっている。
それは……やっぱりどこかで、彼と――太陽と――繋がっていたかったからかもしれない。
千島さんは、本当に優しかった。
きっと仕事が忙しいのに、会社帰りにコウさんと一緒にしばしば家に来てくれたし、休みの日は私のために時間を使ってくれた。
専門学校の試験の前は、なにも言わずに図書館に付き合ってくれて、自分はなにやら難しそうな経済の本を広げたりして。