アウトサイダー

緊張で固くなった私を感じた彼は、再び乳房に舌を這わせてその頂を転がし始める。


「アッ……あぁぁ……」


我を忘れて、乱れた。
そうすることで私は前に進もうとした。

彼の髪を掻きむしり、甘い声を上げて。


やがてゆっくり入ってきた彼の指が私の中をかき回すから、のけ反って悶える。


「ん……っ」


そうやって彼とやっと一つになれると、思わず涙が流れる。


「紗知、辛い?」


初めて呼び捨てされたことで、私は一層彼に近づいた気がする。


「ううん。大丈夫」


彼を引き寄せて、涙を見られないようにしたけれど、それは全く無意味で。
彼は私の顔を覗き込んで、頬につたわる涙にキスをした。


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