アウトサイダー

彬さんと付き合うことを決めて、忘れようと踏ん張って――。
だけど今日、決定的にそれが間違いだと気がついてしまった。

私はまだ……。


忘れられないのなら、忘れたふりをして生きて行けばいい――。
もう、太陽はいないのだから。


結局、彼との同棲にYesの答えをした私。
そうすることで、彼への懺悔をしようと思った。

彼が私を受け入れてくれるなら、私は彼に寄り添おう。
そうすることが、皆の幸せを守る手段だと勝手に思い込んだ。


ずっと感情を隠すことが生きていく手段の一つだった私には、それしか思いつかなかった。

それが間違っているだなんて、少しも思わずに――。



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