アウトサイダー

現在


月曜は、忙しかった。

永沢さんと、子供部屋の相談。
あとはまだまだ雑用だけれど、こんなに早い段階で、仕事に関わらせてもらうのは異例の事らしい。

皆、ひたすら雑用をしながら、徐々に仕事を覚えていくものだから。


「紗知、これではやり直し。
自分が子供の頃、どんな部屋が欲しかったのか考えてみろ」


私の提案した案は、一目で却下された。


どんな部屋が……。

どんな部屋が欲しかったかと言えば――鉄格子で守られた部屋。

誰もそこには入ってこられないような。
誰も、ではない。父が――。


そんなことを考えてしまう自分に唖然として、デスクに戻ったあとなにもできなくなってしまった。


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