アウトサイダー
「えっ……って、お前。
建築士じゃなくたってできることは山ほどある。
それに、紗知のセンスと仕事への姿勢は、なんというか……俺と通ずるものがあるしな。
多分あれだ。お前も俺も、作りたいものは一緒。
笑い声が広がる大きなリビングや、光が燦々と射し込む子供部屋や……」
それから永沢さんがなにを言ったのか、よく耳に入らなかった。
だって……太陽が私の顔をじっと見つめるから――。
息苦しいランチが終わって、私たちは別れた。
明日の7時――。
太陽の声が耳に残って、まだ苦しい。
「紗知、どうした? 緊張してるのか?」
「えっ、いえ」