アウトサイダー
彬さんに抱きしめられながら眠る夜は、私を安心させた。
今までは――。
それなのに今は、彼の腕が私を包み込むたびに、罪悪感にさいなまれて、上手く眠ることができない。
こんなに大切にしてくれているのに、どうして別の人を想ってしまうの?
一番辛いときに、傍にいてくれたから?
彬さんの寝息が一定のリズムで響いてきたとき、私はそっとベッドを抜けだした。
太陽のあんな悲しげな声を初めて聞いた。
なにがあっても決してへこたれず、太陽はいつも私に弱さを見せなかった。
その彼が……あんなに辛そうに――。
そして、私も……太陽に抱きしめられた温もりから、抜け出せないでいた。