アウトサイダー
「どうしましたか? こちらに」
「はい……」
太陽に再三促されて奥の会議室に向かうと、すぐにさっきの女の子がお茶を持ってきてくれた。
「すみません」
私がそういうと、小さく頭を下げたその人は、とても笑顔が可愛らしかった。
「斉藤はちょっと出ていまして、少しお待ちいただけますか?」
「いえ、これを斉藤さんに渡していただければ。私はすぐに帰ります」
「先ほど永沢さんから斉藤の携帯に電話が入ったようで、こちらで待っていただくようにと言われていますので」
それきり、ふたりとも押し黙ってしまった。
なにか話さなくては……と焦った私が、ふと視線をあげた先に……。