アウトサイダー

「お待たせー」


その時、息を荒げて駆け込んできたのは斉藤さんだった。


「池森さん、待たせてごめんね」

「いえ。あの、これ」


私が差し出した外観図を受け取ると、斉藤さんは満足そうにうんうんと頷く。


「参ったな。悔しいけど永沢は俺にはない雰囲気がある。
それはこいつも同じ。
なんというか……すべてを包み込むような、そうだな、そこにいるだけで安心できるようなぽかぽかとした温もりを感じる。

俺はシャープだなんて評価されるけど、それは店舗にはいいが一般の家となると……なんか足りないんだよな」


そう言いながら、彼は永沢さんが描いたコミュニティセンターの外観図と太陽のものを見比べている。



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