アウトサイダー
「紗知……抱きたい」
きっと疲れいてる私を気遣って、彼はずっと私を抱かなかった。
だけど、今日は金曜日。
明日はふたりともお休みだ。
コクンと頷いた私に深いキスを落とす彼は、優しく優しく私の髪を梳いた。
拒否なんてできない。
だって私は……彼の恋人。
彼のキスが首筋に移って、パジャマの裾から少し冷たい彼の手が入ってくる。
私はゆっくり目を閉じて、その手の行方に集中した。
もう何度も私を抱いている彼は、私が仰け反る場所を的確に知っていて、私が思わずため息を漏らすたび、焦らすようにその手の動きを止めてしまう。