アウトサイダー
「そう、かもしれない。
だけど俺たちは、アウトサイダー。
それならそれらしく生きて行けばいい。
世の中の隙間で、自分の居場所を探せばいい」
「居場所?」
「そうだ。紗知は、俺の隣」
そう言った彼は私をそっと抱き寄せると、優しいキスを落とした。
それが、私のファーストキス。
「紗知は俺が幸せにする。だから、何も考えるな」
「――うん」
抱き寄せられた彼の胸は、すごくすごく温かかった。