アウトサイダー
イメージスケッチ
それから数日は、なにも考えないようにするために一心不乱に働いた。
この先どうなろうと、私はポカポカとした温もりを感じる部屋を作りたい。そのためにインテリアコーディネーターの勉強をしてきたのだから。
「紗知、斉藤から」
「私ですか?」
「おぉ、あいつ俺に用はないとさ。まったく失礼なやつ」
さっき別の人が取った斉藤さんからの電話は、当然のように永沢さんに回されていた。
それが私にだなんて。
「はい、池森です」
「池森さん。おはよ」
「おはようございます。あの……永沢さんじゃないんですか?」
どうして私なんかに?