アウトサイダー
「なに、これ……」
まるで幼稚園のお誕生日会のように、折り紙で作られた輪の飾り。
そして、殺風景な部屋の真ん中のテーブルに、一つだけ置かれたショートケーキ。
「太陽……」
あまりに驚いて――あまりにうれしくて……流れる涙を隠すこともせず、彼に抱きつく。
「ごめんな、金なくてさ。
高校行ったら、バイトして大きいケーキ買ってやるからな」
そんな彼の優しさに、涙が零れないわけがない。
「太陽、ありがとう。私……」
「惚れ直しただろ?」
「うん!」
彼に抱きついたまま、離れられない。
ずっとこうしていたい。
彼のあったか過ぎるほどの愛に、包まれていられたら。