アウトサイダー

「あっ……はぁ、はぁ……んっ」


あまりに激しいその行為に、息が上がる。

うつ伏せにされているときだけ目を閉じて、太陽の顔を思い浮かべる。



浴室で私を犯してから、彼はだがが外れてしまったように、本能をそのままぶつけてくるようになった。

彼が私を欲するときはいつでも、どこでも。



けれどある日、私を抱き上げて深く繋がろうとしている彼が、一瞬見せた悲しそうな顔に気がついてしまった。


『俺は十分に傷ついている』


彼が吐いた言葉は、きっと本当なのだ。

私が彼を、こんな風になるまで、追い込んだんだ。


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