アウトサイダー
アウトサイダー。
ずっとその言葉を背負ってひっそりと息をひそめてきた。
仕方ないんだって。
私はみんなのようには……って。
だけど、私にも、夢が――。
次の朝も迎えに来てくれた永沢さんは、少し疲れた顔をしていた。
「お疲れですか? 顔色が……」
「あぁ。昨日遅くなって、寝不足気味だ。
大丈夫、どっかでサボるし」
そんなことを言いながら、きっと手を抜かないだろう彼が心配になる。
「お母さん。紗知さんは遅くならないように送り届けます。
それに、僕のそばからは絶対に離しませんから」
母のことまで気遣ってくれる永沢さんに頭が下がる。
母も永沢さんのことは信頼していて、戸惑いながらも私を仕事に出してくれた。