アウトサイダー
「リビングがとっても素敵です。
だけど、もう少し広くてもいいような気がします。
ここは家族が集う場所。
小さな男の子と女の子が仲良く遊んでいて、おもちゃを散らしても十分楽しめるスペースがあって、それを収納できるだけの隠しスペースがあるといいかもしれない。
子供たちが少し大きくなったら、自分たちで片づけられるように、低い位置に。
それと……」
私の勝手な理想を話していた。
それは何度も住宅地を回ってみたあのころの妄想から出てきたもの。
「なるほど。参考になる」
「あっ、すみません」
調子に乗りすぎた。
勝手にペラペラと。